●Kazさんのページ

「英語よもやま話」2003年
ここには、読者の皆様との交流の場でもある巻頭序言を集めてあります。

●2003年1月前半 【正月に関連する英単語】
 明けましておめでとうございます。
本年も「Kazさんの英文ジョーク」をご贔屓頂ます様に、隅から隅までズ、ズ、ズーイと御願い申し奉りまするぅ〜。m(__)m
では正月に関連する英単語を並べてみましょう。
大晦日 New Year's Eve
元旦(元日) New Year's Day
成人の日 Coming-of-Age Day
門松 a New Year's decoration consisting of a pair of pine trees and bamboo stems
年賀状 New Year's greeting cards
お年玉 a cash gift on New Year holidays
羽子板 a battledore
雑煮 a special soup served during New Year holidays
皇居参賀 a congratulatory visit to the Imperial Palace
初詣 the first New Year's visit to a shrine or a temple
初荷 the first delivery of merchandise during the New Year season
出初め式 the New Year Fire Brigade Parade
書初め the first calligraphic writing of the New Year
 
(ジャパンタイムス社日本文化辞典より)

●2003年1月後半 【humorという単語の語源】
 日本では「笑う門には福来る」、西洋では「笑いは副作用のない最良の医薬」と言われているように「笑う」ということは、人々の健康に良い影響を及ぼすことが医学的にも認められています。
筑波大学名誉教授の村上和雄氏によれば、通院加療中の癌患者に漫才を鑑賞して笑ってもらったら、自然免疫の中心的役割を担うNK細胞の活性が上昇したそうです。村上名誉教授は「笑い・感動などの良いストレスにより遺伝子のオン・オフの働きが変わるのではないか?」という仮説を証明する為、現在吉本興業の協力でデータを集めているそうです。(2003年1月3日サンケイ新聞)

 英語のhumorという単語の語源は、ギリシャ語の「体液」=body fluidで、このhumorの割合が人間の気質に影響すると考えられていました。 その中でも「気まぐれ、おかしさ」という側面が強調されて、現在は「ユーモア」として使われているわけですが、このことからも人間の気質で「笑い」ということがいかに大切であるか、ということがうかがわれます。
今年もKazさんのジョークで大いに笑って健康を増進して下さい。

●2003年2月前半 【諺】
 洋の東西を問わず人生に対する深い含蓄を覚えやすい短い言葉で表したのが諺です。
ポイントは同じなのですが、文化の違いが用語の違いに出て来て興味深いものです。
例えば日本語で「船頭多くして船山に上る」は英語では Too many cooks spoil the broth.
「料理人が多すぎるとスープの味が台無しになる」となります。
次の諺はどう表現されるでしょう?
【正解】
(01)フグは食いたし命は惜しし (01) Honey is sweet, but the bee stings.
(02)目糞鼻糞を笑う (02) The pot calls the kettle black.
(03)鬼の居ぬ間に洗濯 (03) While the cat is away, the mice will play
(04)可愛い子には旅をさせよ (04) Spare the rod and spoil the child.
(05)好機逸すべからず (05) Make hay while the sun shines.

●2003年2月後半 【相撲用語】
モンゴル出身の力士朝青龍が横綱になりました。朝青龍の本名はDolgorsuren Dagvadorjで通称ドルジだそうです。
日本独特な相撲用語の英訳をJapan Timesのスポーツ欄から拾ってみました。
相撲部屋 stable (the Futagoyama stable) まわし belt
殊勲賞 Outstanding performance prize 押し出し push out
技能賞 Technique prize 上手投げ arm throw
敢闘賞 Fighting spirit prize 引き落とし pull down
土俵入り ring entering ceremony 外掛け outside leg trip

うっちゃり
<土俵際に
追い込まれた力士が踏ん張り、土俵を出ないようにしながら相手を外に放り投げる>
は、次のように訳されていました。

Musoyama, leaning back, threw Miyabiyama out at the edge of the ring.

●2003年3月前半 【英字新聞の見出し】
 英字新聞掲載写真の見出しを読むと「上手に語呂合わせをしているなぁ」と思います。
(1) シドニーオリンピック柔道で井上選手が100kg級決勝戦でカナダの選手を破って優勝した瞬間、井上選手が拳を握ったまま両手を高く掲げて万歳をしている写真の見出しは RISING SONでした。
もちろんRISING SUNに引っ掛けています。
キャプ ションには井上選手(息子)が亡き母に金メダルを捧げる、と解説が入っていました。
(2) 扇千景国土交通省が足を折って車椅子で閣議に出席した時、小泉首相がその車椅子を押している写真(=後ろで塩爺が笑っている)の見出しは TRANSPORTED MINISTERでした。
国土交通省は Ministry of Land, Infrastructure and Transport ですので、Transport Ministerがtransported(運ばれている)という洒落です。
(3) ブレアー英国首相が余興でエレキギターを弾いている写真の見出しは BLAIR-ING OUTでした。
Blare out(がなり立てる)というイディオムと 首相名のBlairを掛けています。

●2003年3月後半 【お花見】
 お花見のシーズンがやって来ました!!!。
日本人の桜に対する思い入れは格別な様で、 在原業平は古今集で
「世の中に 絶えて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし」
(この世に桜がなければ、「いつ咲くだろう・・・もう散ってしまうのか」と、あれこれ悩まず
もっとのんびりした気持ちで春が過ごせるのに) と歌っています。
「桜:その聖と俗」(高木きよ子著)によれば、日本人の桜に対する sentimentをこう分析しています。
(1) 個よりも群れを好む日本人にとって、独立して大きな花を咲かせる花よりも、ひとつひとつは小さくとも身を寄せ合って咲く花に無意識に心が向くのかもしれない。
(2) 絢爛豪華に天をおおった花は、塵芥と化す前に静かにつつましく地に散り敷いている その潔さが美学として尊ばれる。
そして「日本人は桜の盛りの美を愛で、散るはかなさに愛着を覚えると同時に、
桜の持つ群れとしての存在に無意識に心を寄せているのではないか?」と結論を述べています。

●2003年4月後半 【外来語の翻訳】
 日本のアニメ「千と千尋の神隠し」が米アカデミー賞に輝きました。
この「千と千尋の 神隠し」をどう英語で表現するか興味深かったのですが、Spirited awayでした。
これはまさしく「神隠しに合う」という意味で短く的確なタイトルだと思います。
 これに比べて昔は外来語を翻訳する時、日本語としても分かり易い訳語、例えば民主主義(democracy)、五輪大会(Olympic games)、百貨店(Department store)などを苦労して考えましたが、
最近はこういった努力をせずに、外国語そのままカタカナ表記で平気になっているのは嘆かわしいばかりです。
"コーポレートガバナンスのためのコラボレーション" なんて、日本語と言えるのでしょうか?
 また訳のわからない略号の氾濫も困ったものです。
UFJとUSJはどちらが銀行でどちらが遊園地だ?と皮肉を言いたくなります。
ある政治家が「CDには(1)コンパクトディスク、(2)キャッシュディスペンサー、(3)譲渡性預金(サーティフィケイト・オブ・ディポジット)・・・。」と八つばかり略語の解説をしたところ、
「クリスチャン・ディオールと中日ドラゴンズが抜けていますよ」と言った新聞記者がいたそうです。
(文芸春秋3月号による)
●2003年5月前半 【日本人が犯しやすい英語のミス】
 「日本人に共通する英語のミス」(J.H.Mウエッブ著:The Japan Times出版)に
日本人が犯しやすいcommon mistakeを具体例で示しています。
以下の英語は どこが間違いなのでしょうか?
(1) My salary is very cheep.
(2) I went to Tokyo by my friend's car.
(3) I enjoyed very much at the party.
(4) My mother gave me some fruits.
(5) I am sorry for being late.
【解説】
(1)値段が安い時はcheapですが、給料は高低(high/low)で比較するので、
  My salary is very low. が正解です。

(2) by car, by busなど交通手段を表すbyを使う時は冠詞(a)や形容詞はつけません。
 
 したがって I went to Tokyo in my friend's car. が正解です。

(3)enjoyは他動詞なので目的語が必要です。
  I enjoyed the party very much.が正解 。
(4)fruitは数えられない名詞なのでsは付きません。
  My mother gave me some fruit. です。
(5)sorry for…は「…を気の毒に思う」という意味です。
  (例)I'm sorry for your mother's accident.
  「遅れてごめんなさい」と言うときは I'm sorry I'm late. というのが普通です。
●2003年5月後半 【続、諺比較】
 2月に好評だった日本語と英語の諺(ことわざ)比較をもう少し続けてみましょう。
日本語
英語
(06)石橋を叩いて渡る (06) Hear twice before you speak once.
(07)一寸の虫にも五分の魂 (07) Even a worm will turn.
(08)魚心あれば水心 (08) You scratch my back and I will scratch yours.
(09)郷にいれば郷に従え (09) When in Rome, do as the Romans do.
(10)弘法も筆の誤り (10) Even Homer sometimes nods.
(11)蛇(じゃ)の道は蛇(へび) (11) Set a thief to catch a thief.
(12)知らぬが仏 (12) Ignorance is bliss.
(13)捨てる神あれば拾う神あり (13) When one door shuts, another opens.
(14)憎まれっ子世にはばかる (14) Ill weeds grow apace.
(15)坊主憎けりゃ袈裟まで憎い (15) Love me, love my dog.
(16)門前の小僧習わぬ経を読む (16) A saint's maid quotes Latin.
●2003年6月 【食生活の違いによる単語の差】
 文化の違いが言葉に影響する好例として、食生活の違いによる単語の差が挙げられます。
日本では「牛肉」だけで済むのが、英語ではveal(子牛肉)とbeef(成牛肉)は別扱いですし、 肉の部署に関してもfillet (脂身のない部分)、sirloin(腰肉)、tenderloin(腰上部肉)、 rib(あばら肉)、rump(臀肉)などと違いにこだわります。
「牛」にしても一般的な集合名詞はcowですが、これは正確には雌の乳牛です。
それに対して去勢していない雄牛はbull、去勢している雄牛はoxですし、食肉用の去勢牛はsteer、子牛はcalfです。
家畜全体として牛を表現するときはcattleとも言います。

 他方日本では出世魚と言って、成長の度合いによって魚の名前を別にして区別にこだわります。
鰤は英語ではYellow Tailという呼び方だけですが、日本では稚魚はモジャコ、体長15cm位までをワカシ、30〜60cmのものをイナダ(ハマチ)、 そして90cm以上になると鰤(ブリ)と呼びます。

「鰤はいい 生きてるだけで 出世する」(第一生命サラリーマン川柳集より)

●2003年7月前半 カラスの勝手でしょ】
 都会のゴミを汚く食い散らすカラスは嫌われものですが、「カラスと賢く付き合う法」(杉田昭栄著:草思社)によるとハシブトガラスの脳の重さは10.7gで、ニワトリの3.6gの約3倍もあります。
ニワトリの体重はカラスの3倍ですから、粗っぽく言えばカラスはニワトリの9倍賢いということになります。
カラス(crow)は全世界で27種類に分類されるそうですが、日本に居るのは「カーカー」と鳴くハシブトガラスと「ガァガァ」と鳴くハシボソガラスです。
都会のギャングハシブトガラスは南方系のカラスで、嘴が太いことからこう呼ばれ、北方系で農村に住むハシボソカラスよりも、ひとまわり大き目です。
 カラスの中でもワタリガラスはravenと呼ばれ、腐肉を漁ることから西洋では不吉なシンボルとされ、Wherever the carcass is, there will be the ravens gathered together.(死体があるところにカラスが集まる)という表現がある位です。
一方カラスは夫婦愛・親子愛が強いことでも知られ、The crow thinks her own birds fairest.(カラスの母親は自分の子供が一番美しいと思っている)、と親馬鹿を揶揄する表現も有ります。
どんなに頑張っても無理なことは出来ないという意味で
A crow is never the white for washing herself often.(どんなに洗ってもカラスは白くなれない)という表現もあります。
え、カラスの勝手でしょ! てか?
●2003年7月後半 【金正日の料理人】
 お抱え板前だった日本人寿司職人が書いた「金正日の料理人」(藤本健二著:扶桑出版 )を読んで驚きました。
年間数十万人も餓死者が出ている極貧国で、専制君主ともいえる金正日とその家族・取り巻き連中は、毎日世界各地から取り寄せた豪華な食材を使って、次のような料理を世界中のビール、ワイン、ウイスキー、ブランデーを飲みながら 食べているそうです。
人民は泥水をすすり木の根をかじって生きているというのに・・・。
(某 日) 伊勢エビの刺身ワサビ醤油、グリーンサラダ、フカヒレ姿煮、海鮮鉄板焼き
鳩肉の醤油チム(蒸し煮)、クヌギ茸のチム、カレーライス、コンソメ・スープ
(某某日) 握り鮨:大トロ、ソガリ(スズキ科白身魚)、カンパチ、鰻のキャビアのせ、
ネギトロ巻き、とびっこ、海老天ぷら握り、稲荷寿司、なめこ味噌汁
 「喜び組」の全裸の若い女性との乱痴気騒ぎ、特権階級だけが住んでいるヨーロッパ家具付き超豪華住宅や、各地にある幹部用リゾートでジェットスキーや乗馬や海釣りを楽しみ、高級外車を乗り回す話などを71枚の証拠写真と共に眺めると、よくもまぁ「朝鮮民主主義人民共和国」などと、恥ずかしげもなく言えるものだと思います。

●2003年8月 【fuckの由来と慣用表現】
 四文字英単語の代表であるfuckの由来についてお話しましょう。
大昔英国では、農民は領主の許可がなければ結婚出来ませんでしたし、子供を産む時も領主の許可を得なければなりませんでした。
領主の許可が下りた農民の家の戸には FUCK(Fornication Under Consent of the King:領主の許可を得て子作り中) というプラカードが掲げられたそうです。
このことからFuckは「性交する」という意味になったという説です。
またドイツ語のficken(セックスする)から来ているという説もあります。

 現代ではこのタブー語は本来のセックスに関する意味の他に「畜生!」「なんてこった!」などという感情表現に多く使われるようになっています。
アメリカ映画「ダイハード」を見ていると、主演のブルース・ウイルスが口癖みたいに "Fuck!"と罵声をあげています。
口語の慣用表現も豊富です。
My new secretary has fucked up the program in the computer. だいなしにする
Fuck off! I don't need you. とっとと出て行く
Fuck you! くたばれ!
The company keeps fucking me around. ひどい仕打ちをする
I'm fucking sick of you. 強調の形容詞,副詞として
●2003年9月前半 【ロシア旅行】
 7月末にロシアを旅行しました。 13年前ソ連時代に訪れた時とはずいぶん変わったな、と実感しました。
当時モスクワに初めてマクドナルドが出店し、店の前は長蛇の列で購入したハンバーガーは、闇市場で2倍の価格で売っているという話を聞きましたが、現在モスクワには60店のマクドナルドが有ります。
 街を歩く女性の服装もカラフルになり垢抜けていましたし、僅かな食料品を求めて人々 が殺到した国立百貨店(グム)は、ルイ・ビトンやケンゾーなどブランドショップが ズラリと並ぶショッピングモールに変貌していました。

 ロシア語のアルファベットはCをエス、Hをエヌ、Pをエルと発音するのですから、やっかいです。 CaIIIa(かーりゃ、ではなくサーシャ)、Tahaka(たはか、ではなくタナカ)、Pectopah(ぺくとぱー、ではなくレストラン)なんですから頭がおかしく なりそうでした。 それでは皆様Дo CBИaНИЯ (ダスヴィダーニャ!:さようなら) 。

●2003年10月前半 【子守歌の東西】
 評論家塩田丸男氏のエッセイに「子守唄の本音」という面白い文章がありました。
西洋の子守唄は、シューベルト・ブラームスなど有名な作曲家が作った優しく愛らしい子守唄が人口に膾炙しているのに対して、日本の子守唄は、地方の名もない子守娘たちの嘆きの歌であるという点です。
 西洋では、ゆりかごに眠る赤ん坊の姿から聖母マリアとキリスト降誕を思い浮かべるのに対して、日本の子守娘達は、貧しい農家の娘が口減らしのために最低待遇で働かせられているため、希望のない惨めな日々の鬱憤を子守唄に託したのだろうというのが、塩田氏の指摘です。

具体的に比較してみましょう。
眠れ眠れ 母の胸に 眠れ眠れ 母の手に 快き歌声に 結ばずや 楽し夢
【シューベルトの子守唄】
寝んねこしゃっしゃりませ 寝た子の可愛いさ 起きて泣く子の ねんころろ 面憎さ
【中国地方の子守唄】
おどんが うっ死(ちゅん)ちゅうて 誰(た)が泣いてくりょか 裏の松山 蝉が鳴く
【五木の子守歌


何気なく歌っていた日本の子守唄の多くは、短調のもの悲しいメロディーにのせて、
奉公先で辛い思いをしている子守娘の不平不満が吐露されているのですね。
●2003年10月後半 【日常生活の道具などの単語】
学校教育の英語では結構難しい単語を覚えさせられるのですが、
我々が日常生活で使う道具などの簡単な英語は意外とわからないものです。
以下の設問に正しい英単語でいくつ答えられますか? 和製英語に惑わされないように!
      【正解】
オックスフォード米語イラスト辞典
(オックスフォード大学出版局)によると
台所用具 1・麺棒   1・rolling pin
2・まな板   2・cutting board
3・電子レンジ   3・microwave oven
4・ミキサー   4・blender
5・シチュー鍋   5・saucepan
大工道具 6・スパナ   6・wrench
7・ペンチ   7・pliers
8・万力   8・vice
9・巻き尺   9・tape measure
10・ネジ山   10・thread(ネジ自体はscrew)
自動車のパーツ 11・バックミラー   11・rearview mirror
12・ナンバープレート   12・license plate
13・ハンドル   13・steering wheel
14・アクセル   14・accelerator
15・クラクション   15・horn
●2003年11月 【左利きの人はモテる?】
左利きの人はモテる?
「週刊文春」に掲載中の動物行動学研究家竹内久美子さんのエッセイによると、左利きの人は右脳が発達しており、右脳は男性ホルモンのテストステロンによって発達するので生殖能力が高いことと、芸術・スポーツに重要な空間認識の能力を持つことから、左利きの人はカッコいい人、創造的な人が多いそうです。
俳優のトム・クルーズ、ロバート・レッドフォード、マリリン・モンロー、ジュリア・ロバーツなどは皆左利きですし、歴史を遡るとレオナルド・ダビンチや、ベンジャミンフランクリンも左利きだったそうです。

しかし過去の歴史では洋の東西を問わず左利きは異端者として迫害を受け、無理矢理右利きに直されたりしています。
英語の表現でも right(正しい)left(取り残された)と差別されています。
Left-handed dream(悪夢)、marry with the left hand (身分の低い女と結婚する)などという表現もあり、中世では魔女であるとして処刑された女性の大半は左利きだったそうです。
竹内さんは「これら左利きに対する迫害は、モテない男(女)によるモテる男(女)への迫害だったのだ」と、ユニークな結論を出しています。
え、Kazさんですか? 右利き、血液型A型、短足の典型的日本人です・・・。(^^ ゞポリポリ

●2003年12月前半 【乾杯】
「もしも宮中晩餐会に招かれたら」(渡辺誠著:角川書店)と言う本に「乾杯」の由来について次の様に記されていました。

『(宮中晩餐会で)乾杯の時は、グラスを顔の前あたりに持って姿勢を正し、「乾杯」の唱和とともに目のあたりまで軽く上げ目礼を交わす。臨席の人ともグラスをぶつけ合ったりしないことが基本である。乾杯の時にグラスを合わせる習慣は、その昔、人々がワインを「キリストの血」として崇め、ワインの入った容器をぶつけ合い、その音に驚いた悪魔が器から飛び出したすきにキリストの血を飲み干す、という宗教的発想に由来するのである。その当時のワインの容器は銅などの金属製のものだったが、長い歴史のなかでやがてガラスになり、技術の進歩によってどんどん繊細で薄くなっていった。ぶつけあう習慣が形式的なものになったのにも、それなりの理由があるのである。』

なるほど、乾杯はもともとは悪魔払いだったのですね。
この「乾杯」、フランス語では A votre santee(あなたの健康のために)、スカンジナビアではSkoal(乾杯)、そして英語ではCheers! Salute!、くだけた言い方では "Bottoms Up!"などがあります。
傑作なのがイタリア語でChin-chinです。日本人の女性の前でこんなこと言ったら・・・。(笑)

●2003年12月後半 【日本語の乱れ】
以前安易な横文字羅列の翻訳と日本語の乱れを嘆いたのですが、
文芸春秋2004年1月号に作家の阿川弘之氏が書かれたエッセイを読んで、
「そう、これ、これが言いたかったんですよ。さすが阿川先生!」と膝を叩いてしまいました。

駅前の百貨店に入らうとして、ふと上を見たら、表口の二階正面に、大きな横書きの看板が出てゐた。
「エレガンス・リッチカジュアルなスタイルを提供するファデットが2FのOPEN」何ですか、これは?
三十六文字から成る宣伝文のうち、日本語は「な」「を」「提供する」「が」「に」の八字のみ、
あと全部片仮名表記の外来語とローマ字綴りの英語と英米式(?)の略語。
しかも名詞の「エレガンス」が形容詞の「リッチ、カジュアル」と結びついてゐて、どうも変だ。
変ぢやないのだらうか。
よく分からないが、とにかく国籍不明の奇ッ怪極まる文章である。
「ファデット」を確かめたくて「2F」へ上がって行つた。
それは当百貨店内に「open」したばかりの婦人用高級衣服類を扱ふ店の店名であつた。
美人の店長さんがゐて、「Fadetteと書きます。フランス語で妖精のことださうです」と説明してくれた。
大体、横文字を並べ立てれば客が釣れると考へる心根が卑しい。
釣れるかも知れないが、おかげで正当な日本語は滅茶滅茶にされる。
滅茶滅茶にされても、みんな平気でゐるやうになる。



*
巻頭序言集
2002・2003・200420052006
20072008200920102011
20122013201420152016
2017・2018・2019・2020・2021
*